わが子の健康を守るのはお母さんの御役目。どの様な食材を家族に提供するのかはお母さんの選択です。
国内では様々な栽培方法により農作物が生産されていますが、いつくの郷では“奇跡のりんご” で有名な木村秋則さんが提唱する自然栽培を行っています。
自然栽培とは一年を通して全く肥料も農薬も使わず、土・太陽・雨などの自然の力のみで作物を栽培する方法。だから安心です!
肥料と農薬を使うと…
農業で使う主な肥料は窒素・リン酸・カリ(三大要素)ですが、人体に、そして環境に重大な影響を及ぼすのが窒素です。
その窒素は最終的に植物に吸収される時に、硝酸態窒素という形になります。この硝酸態窒素は植物の成長には欠かせません。
ですが、過ぎたるは猶及ばざるが如し。例えばほうれん草や小松菜などの葉物野菜、緑色が濃くて大きなもの…これ程怖いものはありません。本来葉には病気や食害から身を守るためのラップの様な透明な保護膜があるのですが、硝酸態窒素が多いとその膜が構築されず葉が裸状態になります。裸なので緑色が濃く現れ、かつ野菜は病気・食害に遭うことになり農薬も沢山使う事になる。大きいから、色が濃いからといって決して栄養が多いとか詰まっているのではありません。
体内に入った硝酸態窒素は亜硝酸態窒素に変化し血液中のヘモグロビンの活動を阻害し酸欠を引き起こします。 この成分が大量に残留している野菜を離乳食として赤ん坊が食べると…1945年頃のアメリカでブルーベビー症候群と呼ばれ社会問題になりましたが、顔が真っ青になり窒息、意識不明になり天に召される…ということがあったそうです。またこの成分は水質汚染の原因にもなり、地下水を汚染しその水を飲んだ赤ん坊も同じ症状が出ています。
ヨーロッパやアメリカでは家畜の排泄物が主な原因だったので畜産農家に規制を掛け、さらに野菜にも基準を定めました。
事件があった故に海外では認識の高い言葉なのです。ところが日本では経済を優先させている為か国としての規制は水にはあるものの農作物にはなく、未熟堆肥や化学肥料の多施肥により硝酸態窒素が残留し、発癌、糖尿病、アレルギー等を引き起こすというのです。
窒素は作物を大きく育てる事が出来ます。大きく育つと耕作者は嬉しいものです。そして消費者も少しでも大きいものを買う…ですが中身は決して細胞の数が増えて大きくなったのではなく一つ一つの細胞が水膨れ状態になったものでその細胞壁は風船を目一杯膨らませたように薄くなり、非常に弱くかつ硝酸態窒素を多く含むので腐りやすいのです。 冷蔵庫の野菜室に使いかけの野菜が腐ってドロドロになっていた!なんてこと経験ありませんか?これ、体内でも同じことが起こっているのです。
私達も外食で野菜を多く食べると“異常なぐらい” ガスが多く出ますし、しかも臭い!これは野菜室の中で起きている事と同じなのです。
そして環境、巨大台風など温暖化現象を引き起こす最も恐ろしい原因が実は肥料だったとアメリカ海洋大気庁が公表しているのです。科学雑誌サイエンスにも化学肥料が地球温暖化の原因と指摘、邪悪の根源という表現で書かれていたとの事です。車や工場からの排気ガスよりも農家が使う肥料が環境破壊の原因とは驚くばかりです。そういう事実が公表されていても日本ではまだ肥料が規制なく使われ続けているのです。 硝酸態窒素が多く含む草は牛すらも本能的に食べないのです。でも日本人だけは…疑いもせず食べているのです。
雑草を枯らしたり抑制したりするものや、害虫と呼ばれるカメムシ等を殺虫するものなどがありますが…元は化学兵器。
歴史的に言えばベトナム戦争時にゲリラ撃退の為に使用された枯葉剤です。農薬は体内に蓄積します。昭和世代の方はベトちゃんドクちゃんをご存知でしょう。そうです、奇形やめまい、吐き気、皮膚病、発熱などの原因が農薬。散布する農家さんはマスク、手袋等が必須。でも食べる人はノーガード。
ちなみに日本では有機JAS=無農薬でオーガニックと思われがちですが、国が指定する農薬は使用可能になっているのです。
土の中は草や木の根っこ、そして役目を終えて土に還ろうとする枯れた植物達、昆虫達やその亡骸、それだけでなく無数の微生物達の輪廻転生…循環で成り立っているのです。 農薬はこの循環を断ち切り、土を無機質な砂漠にしてしまいます。だから肥料が無いと作物が育たないのです。
そして残念なことに、日本は肥料・農薬の使用料が世界トップレベルなのです。
※上記二つの詳しい内容はこちらをご覧ください。木村秋則さんと高野誠鮮さんによる『日本農業再生論』の一部です。 是非、ご一読ください。
肥料・農薬は農家に恩恵をもたらせました。重労働からの解放と大量生産。最初は良かったのでしょうが、使い過ぎた為にあっという間に環境が破壊されてしまいました。
前述した事を繰り返しますが、肥料・農薬は体内を脅かすだけでなく、土を汚染し汚染物質は地下水を通じて川へ、そして海へ。プランクトンが汚染物質を食べる事により大量発生し、その呼吸熱で海温が上昇して巨大台風が発生しているのではないかと言われています。
また肥料・農薬が気化して亜消化窒素ガスになり二酸化炭素の310倍もの温室効果をもたらしているとの事。これらを解決するのが、肥料も農薬も使わない“自然栽培” という農業のやり方です。
肥料を使って大きく、農薬を使い虫喰いの無い形が揃った綺麗な物こそ世界に通じる最高の農作物!と、日本人だけが今でも思っているのです。
私達の行っている自然栽培は“確実な安心をお届けします”。
この恐ろしい肥料・農薬が入った農作物を選ぶのか、自然の営みで育った安心が約束された農作物を選ぶのか。
私たちは自然が作り出す物を食べたいと思いました。 東京のサラリーマン暮らしをやめて自然豊かで四方を海に囲まれた佐渡の地で就農し、そして販売するなら自分達の食べたいと思う物をと、自然栽培農家を選びました。
化学薬品・遺伝子組み換えを使った輸入配合飼料漬けで市場に出回っている食肉…肉の脂は確かに美味しい!
品種改良、品種改良と続け原種からほど遠くなり、腸に穴を開けアレルギーを引き起こすとされる小麦…嗜好性がありやめられない!
食卓に上がるのはこの様なものばかりがメインになっていませんか? そして本来のメイン…主食であるはずの御米までもが舌が喜ぶように肥料で味付けされた病的で不自然な物になっていませんか?
お母さん、昨日の食卓はどうでしたか?
いつくの郷の農作物は農薬も化学・有機肥料、もちろん菌資材やホルモン剤なども全く使用しない木村秋則式の自然栽培です。
そして太陽のエネルギーを目一杯吸収してもらえるよう天日干し乾燥を行っています。布団乾燥機で干したお布団よりもお日様に当てたお布団の方が断然気持ち良いですよね。だから刈られた稲達も機械で乾燥されるよりも天日の方が気持ち良いに決まっています。さらに干している間に追熟もされるので天日干しの作物は美味しいのです。
その上、自家採種をしてその種で苗を作っています。 自家採種をするのはその土地の環境情報を次の代に伝えるためでとっても大事な事なのです。
今の農家さんは種を保存せずJAから毎年購入します(例えば米の場合、種や苗を購入しなければJAが出荷を受け入れてくれない)ので、作物は虫や環境変化に弱く、肥料と農薬が無ければ成長する事が出来ないのです。
また現代の一般的な農業は化学・技術・機械により生産者の苦労が飛躍的に軽減され大量生産を可能にし安価に農産物を提供出来るようになりました。 圃場にもあまり入る事が無くなり農家の作業が楽になって大量生産が出来る事から、農産物の価格は下がる一方。それに伴い農家の手取りも下がる一方。だからまた肥料と農薬を大量に使い、大量生産をする。安心を置き去りにし、消費者が求める綺麗で安価な物ばかりが大量にスーパーなどに並べられる時代です。
そして大量に破棄される事になるのです。地球環境を汚しながら…。
自然栽培は田畑を歩き回る。自分が肥料であり農薬でもあると木村さんは言います。安心安全のため這いつくばっての除草作業もあるし、いつくの郷の場合は天日干しにての乾燥作業もある…これらは本当に手間と時間の掛かる作業です。だから少々お値段が高めなのです。
その代わり、いつくの郷はお約束します。
値段の高い農作物の対価、自然栽培農家として誇りを持って絶対的安心をお届けすると!
自然栽培は“栽培”と言っていますが実際には大自然の摂理・営みに添って…稲は稲自身が育ち実を作り、鶏は我が命を削りながら卵を産みだしているのです。 ですから私達の役目は、それぞれがそれぞれの生命活動を全う出来る様に、ただ環境を整えてあげる事であり、そしていつまでもそういう謙虚な気持ちでいたいと思っています。
命は“工業生産品”ではありません。
八百萬(やおよろず)の命の連鎖の大自然、その大自然の作り出す健全な恵みを頂戴するのだということを常に意識し、又、輸入に頼らない国内生産・国内消費による広義な “身土不二” の普及を目指し自分達だけでなく多くの方々そして後に生きる方々に広く伝えていきたいと思っています。